死に物狂い

他人から影響を受けやすい人間のフィクション日記

圧倒的退社

ああ 圧倒的退社ああ 圧倒的退社 午前9時登り道 電車に乗り街に出る午後10時帰り道 社屋を出て街に出る歩きながら空を見る 曇り空で何も見えない歩きながらビルを見る 眩しくて何も見えない どうだろう どうだろうこのままでいいんだろうなんだろう なんだろ…

夜に鳴くセミ

通勤時、異常にセミが鳴いている一画を通る。その周辺だけ明らかにボリュームがおかしく、寝ぼけた頭に轟音が響く。住居の植木に大量に止まっているようだ。クマゼミの大合唱である。 セミゾーン(と安直に名付けた)はさながらセミのトンネルであり、くぐり…

歌唱における二面性の表現について(あるいは、奥野香耶さんの歌う『ド屑』から得た感覚について)

音声コンテンツは映像コンテンツと比べ、それを楽しむのに要する消費カロリーは少ないはずである。相対的に受け取る情報量が少ないからだ。映像は聴覚と視覚を用いるが、音声は聴覚だけで済む。だからその分必要なカロリーが少ない。疲れてほとほと倒れそう…

徒然草談話

(某所にて) 今日は本の話ということでね、私たまに、小学校や中学校の国語の教科書に載っていた作品群を読みたいと思うことがありまして、大体は思うだけで終わるんですが、今回はことさらに気になったので読むことにしたんです。何を読んだかというと、吉…

メタバースを知ろうとする

バズワード化している(という表現自体ももはやバズワード化している気がする)『メタバース』について、概観できるものはないかしらと二冊の本を手に取った。ちなみに私は、Oculus Goを持っていたぐらいのレベルでしか、メタバースらしいものには触れたこと…

胃カメラをのむ

どうにも腹の具合が悪く、まあいつものことかと過ごしていたら、だんだん座っているだけでもしんどくなり、なにやら頭痛もし始めたので、胃カメラを撮ることにした。まだ定期的に撮るような年齢ではないが、検査を受ける決断の早さには昔から定評がある。 検…

成人男性が児童書を読んでもいいのか。いいに決まっているだろう。と思って『彼の名はウォルター』を読む。

いつものように図書館の新刊コーナーをうろついていると、懐かしい作者名が目に入った。エミリー・ロッダ。彼女の作品と初めて出会ったのは小学生の頃である。『リンの谷のローワン』をよく読んでいた。いやいや、エミリー・ロッダ作品といえば『デルトラ・…

真夜中のラッパー

夜23時ごろ、会社からの帰り道を歩いていると、どこからともなく「音」が聞こえてきた。自然音ではない、イヤホンから漏れ出ているようなシャカシャカ音。辺りに人の姿はない。そもそも、街灯がぽつりぽつりと立ち並ぶ夜道であるから、周りに人が居ないか…

3位の勲章

今から20年以上前、家からそう遠くないところに、いわゆるおもちゃ屋があった。小さいながらも二階建てで、一階はアーケード筐体が並ぶゲームセンター(1クレジット50円である)、二階はTVゲームからプラモデルまで、ジャンルを問わないおもちゃが所狭しと陳…

腹痛とエレベータ

人類の歴史とは腹痛との戦いに等しい。過言かもしれない。しかし私にとっては過言ではない。 いつ何時腹痛が襲ってくるか分からない。そして、往々にしてそれは、容易にトイレに行けない状況においてやってくる。なぜ、的確に電車に乗った私を狙ってくるのか…

キャラクターとの別離

実在性というワードで語らなくとも、キャラクターはそこにいる。ただ、「そこ」というのは、私たちの住むこの世界ではないかもしれない。文字通り次元が違う。しかし、何かをきっかけにしてこちらと繋がることがある。そうして私たちの目の前に顕現する。 お…

考えてみよう『林田藍里同級生概念』(文章版)

WUG

【下記動画の文章版】 www.youtube.com 【動画制作の意図】 オタクの会合で聞く作品語りはおおむね面白いが、客観的に見てもそうなのかを確かめようと思った。 オタクが早口で喋る姿は個人的には大好きなのだが、客観的に見るとどうなのかを確かめようと思っ…

仕事帰りの道すがら学園祭学園が演奏していたらきっと楽しいだろう

仕事の帰りにストリートミュージシャンゾーンを通る。正しくは、ストリートパフォーマーゾーンかもしれない。最近では、楽器を持っていない人も見るようになった。けれども、やはりメインは音楽だろう。ギター片手に、あるいはヴァイオリンを携え、またはベ…

なぜ君は残業するのか

22時を前にして、ようやく仕事に区切りをつけ始める。実際にはつけようがない。しかし、今日はもうここにはいられない。幸せなことに、私はまだ法にも労働組合にも守られていた。 昼から降っていた雨は、いつの間にか止んでいたらしい。まだ濡れている地面…

Wake Up, Girls! Advent Calendar 2021の感想(という名の私信)

WUG

今回こそTwitterで一言感想を書いていこうと思っていたのですが、結局まとめて読むのでまたもやこちらに書いてます。やはりおおむね感想という名の私信です。(実際はもはや独白かもしれません) 記事の感想記事というのは、何やらコンテンツの再生産のよう…

2021年の総括

2021年が終わろうとしている! 自分の一年間の記録というのが、およそブログに書いた記事にしか存在しないので、それらを見て今年を振り返ろうと思います。 sorobanya.com 年末年始休みのおともにWUGのアドベントカレンダーを読んで、その感想を書く。正直1…

『青山吉能 SPECIAL LIVE 2021 よぴぴん家』配信版を視聴しました(あるいは、舞台上に見える人の生き様について)

一時期FIRST TAKEの動画をひたすら見ている時期があった。きっかけは唐突におすすめ動画に現れたこと。Youtubeあるあるである。一発録りの定義がどうとかいう論争があるらしいが、さておいて歌や音そのものに焦点を当てた動画群は、当時の私を魅了した。 数…

歌割りペアの組み合わせから見るWake Up, Girls!の楽曲群について

WUG

本格的に冬到来、年末進行で忙しくなる今日このごろ。こんなときはWUGちゃんのことを考えるのがぴったりですね。というわけで本記事は『Wake Up, Girls! Advent Calendar 2021』15日目の記事です。昨年に引き続き参加させていただきます。 (企画御礼 to て…

日記サイトを巡る旅路~完結編~

はてなインターネット文学賞用にこんな記事を書いた。 sorobanya.hatenablog.com その後、インターネットの大海をさまよい続けて数ヶ月。新たな痕跡を見つけ出すことはできず、探索は打ち切られようとしていた。いつだって、インターネットには何でもある。…

ダンス(プラクティス)動画の魅力

アイドルなり声優なり何なりのダンス動画が好きなのは、それが客席からの視点に近いからだろう。定点カメラで演者全体を映す画角は、「最前列ではない」客席から見えるステージの姿に似ている。 単に距離感の問題だろうか。言うまでもなく、私の横に人はおら…

ここは酒飲みワンダーランド

日常がいつ戻ってくるのかは定かではないが、ともするともう元に戻っているのかもしれない。電車の乗客は目に見えて増加し、残業帰りでも飲食店はまだ暖簾を下ろしていない。思えば路上飲酒民が減った。つまりそれは、屋内に回帰しているということなのだろ…

夏の青空の下『僕らのフロンティア』を聴きながらジョギングしたら目の前がBlue Blue Skyになった

ワイシャツを着て浴びる直射日光は死しか想起しないのに、スポーツウェア越しだと途端に活力の源となる。単純に通気性の問題かもしれない。ともあれ、後者の場合「あっついな~」と汗を拭いながら、つい口元が緩んでしまう。さながら、戦闘狂が強敵に出会っ…

カメラとパスタはどこへ行く

道端には大抵何かが落ちているものだが、その日転がっていたのはカメラだった。昨今では結婚式ぐらいでしか目にしない、いわゆるインスタントカメラである。 人の行き交う街中で、その姿を見かけること自体が珍しい。とはいえ、今も普通にコンビニで売ってい…

他人を呼び捨てにできるか

いくつになった頃からか、他人を呼び捨てにできなくなった。ここで言う他人とは、同期・同級生・後輩等々。要は上下関係的に自分と同じか下(嫌な言い方だね)の人々のことだ。 思い出せないなりに思い返してみると、小中学生の頃は何の抵抗もなく、同級生を…

月ノ美兎『ウラノミト』を聴いて人の二面性に思いを馳せる

衝撃的だった。 大げさな言葉を使うと、かえって嘘らしく聞こえてしまうものだが、私が、月ノ美兎さん(以下、人名につき基本的に敬称略。)の歌う『ウラノミト』を聴いた時の感情は、そう表現するのが最も適している。 月ノ美兎の新しいアルバムに、広川恵…

日記サイトを巡る旅路

はてなインターネット文学賞「わたしとインターネット」 なんでも残っているインターネットだが、残っていないものもある。いわゆる「忘れられる権利」が意識されるようになった現代においては、それ自体特に悪いことではない。古来より、形あるものいつかは…

腱鞘炎の男

「腱鞘炎ですね」 「はあ」 医者の診断に男がとぼけた声で反応したのは、腱鞘炎なる病気を産まれて初めて聞いたから、というわけではなかった。むしろ、手の痛みとしびれに悩まされ、彼自身は当初からその可能性を疑っていた。しかし、ついぞ2週間前に同じ…

今日もテレビはそこにいた

テレビが捨てられていた。3階建てアパートのゴミ捨て場。建物の前の道は私の散歩コースである。朝か夕方か、天気と予定見合いだが、休日にはおおむねそこを歩く。 ゴミ捨て場と言っても、看板による表示はなく、屋根や敷居で区切られているわけでもない。ビ…

似ているようで似ていない

趣旨 DemaecanとDoraemonは似ているようで似ていない — そろばんや (@sorobanya64) 2021年6月8日 あやかしトライアングルとくじびきアンバランスの文字面は似ているようで似ていない — そろばんや (@sorobanya64) 2020年6月16日 やっていきましょう 検討 空…

平日の街並みを見ることはなく

一般的な日勤仕事をしていると、平日は家と会社の往復で終わるのが常である。玄関を出て、駅まで歩き、電車に乗り、感情を無にしながら職場へと向かう。もう少し人間らしかった気もするが、今となってはその面影もない。外にいる間、私は働く機械であり、働…