死に物狂い

他人から影響を受けやすい人間のフィクション日記

なぜ無灯火運転をするのか

 自転車の話である。いつからか、暗い中を自転車で走るときは、きちんとライトをつけるようになった。親のことばに従ったのかもしれないが、今となってはよく覚えていない。車に乗るようになってより一層ライトの重要性を感じるようになった。今では無灯火で自転車を運転するなんてありえないという気持ちである。

 しかしながら、無灯火運転をしている人たちはとても多いように感じる。もちろん感覚的なものでしかないのだが、点けている人よりも点けていない人のほうが圧倒的に多い(と思う)。

 思い返せば、一種の中二病から「俺はライトなんて点けないぜ」という気持ちになったことはあったから、中高生が点けないのは(正しいかどうかは別として)分からないでもない。しかし、明らかな大人が点けないのは理由がわからない。

 単に点けるのを忘れているだけかもしれない。でも忘れるだろうか? そもそも辺りは暗いわけだから、見えにくくはないのか。いや、見えているのか。つまり、彼・彼女らは暗い中を運転するということに関して、全く不便に思わず、何ら怖さも感じていないということか。

 とはいえ、やっぱりライトは点けてほしい。自分は点けているので、誰かにぶつけられることはないと思うが、誰かにぶつけてしまうことはあるかもしれない。世の中そんなに夜目がきく人ばかりではないのだ。