死に物狂い

他人から影響を受けやすい人間のフィクション日記

やる気を出すとは

 やる気とは水物である。いかにモチベーションアップ株式会社の力を使っても、人為的にやる気を出させるのは難しい。やる気は出そうとか、出させようと思ってどうにかなるものではないと思う。ふとした瞬間に突然湧き上がってくるものである。

 私が「やるぞ」と思うのは、自分の無知さ加減を思い知った時が多い。自分はこんなことも知らないのか、と嫌になる。話についていけないのが恥ずかしいやら情けないやらで、恥ずかしい気持ちになる。自分の知らないよくわからない話を聞いている時間が無駄に思えてくる。実際よくわからないから無駄なのだ。前提知識が前提となっている。

 こうなると、俄然やる気が湧いてくる。やらねばやらぬと思えてくる。帰宅の足で本屋に寄り、関連書籍を買っちゃったりする。勉強しようと、知識を得ようという思考になる。問題はこれが続かないことである。

 一般的にもそうなのかは分からないが、全くやる気が続かない。三日坊主よりは長いが、一週間は持たない。土日でリセットされる感じである。次週に持ち越せないのである。そうしてそこそこ分厚い本だけが積まれていく。そしてまたある日、急にやる気が湧き出す。こうなると重要なのは、やる気があるときにどれだけ打ち込めるかであろう。至極単純なことなのだ。それを繰り返していれば、何とかなるのではないか。適当な話だが。そうして今日は『独占禁止法(白石)』を買ってきた。さて、やる気のあるうちに読まないとね……。