死に物狂い

他人から影響を受けやすい人間のフィクション日記

文章による感情表現

 よくよく考えると、ネットにおいては、昔のほうが文字によるコミュニケーションは盛んだったような気がします。盛んだったというか、主だったという方が適切でしょうか。ホームページには大体掲示板が設置されて交流が図られていましたし、オンライゲームでもボイスチャットではなく、ひたすらキーボードで会話をしていた覚えがあります。そういえば、10年ほど前に私がオンラインゲームで知った笑いを表現する「w」は、今でも「芝」という呼称で現役ですが、これを使うのはどこか中高生の特権的な感じがして、私自身使用することはなくなりました。

 ところで、「w」に限らず、文字で笑いを示す表現は、SNSでのコミュニケーションにおいて大変使いにくい気がしてなりません。一般的に笑いを示す文字表現としては、以下の通り挙げられるのではないかと思います。

 ①w

 ②(笑)

 ③笑

 ④わら

 今更ながらこんなことを書いているのは、最近LINE等でやり取りする際、いまだかつてないほど文章に③や④を付してくる人が、多く見られるようになったからです。何がそんなにおかしいのだろうかといつも思うのですが、物知りな友人に聞くと「つけないと文章が無味乾燥になってしまうからじゃないの」と答えてくれました。

 たしかにそうかなあと思いつつも違和感が残ります。おそらくは、(笑)自体がどうしても煽りに見えてしまうという悪い因習と、「絶対そんな笑ってないだろ」というある種の疑心暗鬼のせいです。よっぽど顔文字の方が分かりやすいのではないかと思いますが、(^^)なんて使われた日にはやはり煽られている気しかしないので、同じ問題を孕んでいることになります。

 そんなわけで絵文字ってすごいよねと思った、という話です(結論)。スタンプも素晴らしいと思いますが、どうしても文章と微妙に一体ではないという点で、感情の表現にラグが生じるような気がします(そもそもスタンプ自体で表現を完結させろということなのでしょうが)。一つの文章の中に感情まで込めたいんだ、みたいな。なので、ぜひとも記号BA-90を絵文字化してほしいなあと思う今日このごろです。